金属を全く使わないメタルフリーの白い歯

投稿日:2016年10月28日

カテゴリ:審美歯科の症例

オールセラミッククラウンの症例

黄色く変色した保険治療の歯

オールセラミッククラウン数年前に治療した歯が黄色く変色してきたことを気になさって来院されました。

前歯(右の犬歯から左の犬歯までの6本)は保険で白い歯を作ることができます。
しかし、保険のものは材質がプラスチックであるため、変色したり、曇ってきたり、はげたりしてきます。
下の写真は約7年経過した他の症例の写真です。

オールセラミッククラウン

裏側は金属

オールセラミッククラウンまた、保険のものの裏側には金属が使われています。
プラスチック単体では、咬む力に耐えられないからです。

被せ物の根もとが黒ずんでいる方は、この金属の色が歯茎から透けて見えているのです。

金属の心棒

オールセラミッククラウン被せ物をはずすと金属の心棒が入っていました。
金属の心棒は短くなった歯を補強するための土台としての役割を持っています。

しかし、歯茎の黒ずみの原因の一つにもなっております。

オールセラミッククラウンは光の透過性がよいため、自然の歯のような透明感があります。
しかし、透明感があるということは、土台の金属が透けて見えてしまうということにもなります。

よって、金属を全く使わないオールセラミッククラウンをするにあたり、その内側が金属では、オールセラミックにする意味がなくなってしまします。

金属を使わない心棒:ファイバーコアー

ファイバーそこで金属の土台をすべてはずしてメタルフリー(金属を使わない)の土台を装着することとしました。
左の写真がその土台です。
ファイバーコアーと言います。

ファイバーコアーには審美的な利点の他に、強度の面で優れた性質を持っています。

金属の心棒は硬いため、それが装着されている歯に衝撃が加わると、衝撃を吸収しきれず歯を破折させてしまうことがあります。

ファイバーコアーは適度なたわみを持っているため、衝撃を吸収し、歯の破折をある程度、予防します。

ファイバー車の衝突実験を想像なさってください。
あまりに頑丈に車を作ると、車がぶつかった時の衝撃が乗っている人に大きくかかります。
逆につぶれやすいと、つぶれることによって衝突の衝撃を吸収し、中に乗っている人への衝撃を弱くします。

1本\10,000(税別)、6本で\60,000(税別)でした。

かみ合わせを調べる

オールセラミッククラウン前歯はあごの動きをコントロールする、船でいう舵の役割を持っています。

もし、術前と大きく違うあごの動きとなってしまうと、歯やあごの筋肉に大きな負担をかけてしまします。

あごの筋肉に負担がかかると、頭を支える首や肩の筋肉にまで負担がかかり、頭痛や肩こりなどがでてくる可能性もあります。

そこでできるだけ術前のあごの動きを再現できるように、かみ合わせを分析する機器を用いてオールセラミッククラウンを製作しました。

歯茎との調和も考え、模型上に歯茎を作りました。

オールセラミックなので裏側も金属は使用しておりません。

オールセラミッククラウン

オールセラミッククラウン

オールセラミッククラウンの装着

オールセラミッククラウンオールセラミッククラウンが装着されました。
裏側も金属は使われておりません。

もっと白く作ることも可能なのですが、下の歯との対比が大きくなりすぎると違和感がでるのではないかと考え、患者様と相談し、この色に落ち着きました。

オールセラミッククラウン1本\110,000(税およびファイバーコアー代別) 
6本で\660,000(税およびファイバーコアー代別)でした。

歯科医師から一言

金属を全く使わないため、透明感のある美しい歯ではありますが、欠点もないわけではありません。

最も大きい欠点は、歯を削る量が多いと言うことです。
そのため、神経のある歯の場合、しみ(凍み)や痛みが出やすいのです。
特に、下の前歯は小さいため、しみ(凍み)や痛みのでる可能性が高いのです。

削る量を考え、あえて、金属の裏打ちのあるものをお勧めする場合もあります。
金属ならば、薄くても、強度を保てるからです。