くさい、血が出る、ウミが出る。薬で治す歯槽膿漏(しそうのうろう・歯周病) №2

投稿日:2016年10月28日

カテゴリ:歯周治療の症例

友人、家族、お客様に不快な思いをさせてませんか?
初診時です。口臭がひどい、歯みがきすると血が出る、膿も出る、朝起きたとき口の中がねばねばする、というのが主訴でした。

歯周病ご自身でも感じる口のにおい、膿によるネバネバ感、そして出血が気になるということで来院されました。
 歯周病の治療の基本は歯みがきと歯石の除去です。
 一生懸命歯みがきをして、歯石を取っているのに膿が止まらないと言うことなので、細菌検査を行い、投薬することとなりました。

歯周病薬を処方して1週間後の写真です。難しい歯ブラシ指導はしていません。食後に歯を磨き、薬を使ってほしいとしか、指導しておりません。
 しかし、「膿も血も全くでない。ねち(はぐき)もひきしまった感じがする。こんなに早く治るなんて信じられない。」とおしゃってくださいました。
歯茎がひきしまる事によって歯茎に隠されていた歯石が見えてきました。

初診から2週間後の写真です。ねち(はぐき)が引き締まったために、歯と歯の間に隙間ができてきました。

  • 歯周病初診時

  • 歯周病2週間後

はぐきが下がったのではありません。膿を含んで腫れ上がっていたはぐきが本来の健康な状態になっただけなのです。
はぐきが引き締まり、なおかつ歯周病に関係する菌が除菌されたので、そう簡単には膿んだりしません。
血が出る・におう・ウミが出るといった症状ならば約1週間でなくなります。
ただし、骨ができるわけではなく、膿んで腫れ上がった歯茎が引き締まるため、歯と歯の間が大きくなり、それらを治すためにはもっと時間がかかることをご了承下さい。

歯周病の治療の基本は歯みがきであり、歯石除去です。
そして、歯周病によってデコボコになってしまった歯茎の骨をなだらかな形に舗装工事することです。
そのためには長い治療期間と手術が必要な場合もあることをご了承下さい。
虫歯のように医者が削って詰めれば治ると言うものではなく、患者様の体が治癒させていくという側面もあるため、時間がかかるのです。

重要事項

痛みもなく、早く膿が止まるすばらしい治療方法なのですが、
これだけで治るわけではありません。 治療の基本は歯みがきと歯石取りです。
一生懸命、歯みがきと歯石取りをやっているのに膿が止まらないと言う人に効果があります。

そして、歯茎は固く引き締まりますが、失われた骨ができるわけではありません。また、歯茎が引き締まるので歯と歯の間の隙間は大きくなります。それはけっして悪いことではありません。化膿して腫れ上がっていた歯茎が本来の姿になっただけなのです。

失われた骨ができるわけではないので、どうしてもぐらつきが止まらなさそうな歯は早く抜くべきだと思います。
残していると隣の歯の支えている骨まで溶かしてしまうからです。
残すだけが歯周病の治療ではありません。
具体的には次のような歯は抜くべきだと思います。

1.歯を支える骨の量が本来の量の1/3以下になった場合。
2.歯を上から押さえると沈み込むような場合。
3.歯が倒れかけのコマの様にふらふらする場合。
4.歯の股の部分(根分岐部)に骨がない場合。
5.極度に大きな虫歯がある場合。
6.極度に位置が動いて変わってしまった場合。

以上の場合、抜歯しないと治療が進まない場合もあります。
歯がグラグラしていると言うのは残念ながら大抵、末期の状態です。
「歯はグラグラしないが、歯みがきすると血が出る」と言う状態の頃に治療をはじめるのがベストです。

歯を何とか残して欲しいという気持ちはよく分かります。
しかし、残すと健康な歯まで悪くする可能性や、いつまでたっても被せ物や入れ歯、インプラントができず、「咬む」という機能回復ができなくなってしまうと言う可能性もあるのです。

テレビでは抜くことを勧める歯医者は悪い歯医者のように言っているようですが、物事には限度があると言うことを御理解下さい。