上あごの薄い骨の部分にインプラントを埋入する

投稿日:2023年5月21日

カテゴリ:08.インプラントの症例

「上あごの骨が薄くてインプラントできません。やるとしたらサイナスリフトです」

と言われた方はいらっしゃいますでしょうか?

サイナスリフトはかなり大きな外科処置で、やった後はかなり痛みと腫れが出ます。技術的にも非常に難しく、私にはできません。見学したことはあるのですが、あまりの外科処置の大きさに私の方がおののいてしまいました。患者さんもたいてい2度とやりたくないとおっしゃいます。

50代女性です。抜歯してしばらくたっているのですが、骨が薄いです。

以前は長いインプラントを入れないとインプラントが抜けてしまうと言われていました。

現在は短くても太ければ表面積が増えるので問題ないと言われています。

そこで短く太いインプラントを埋入しました。さらに特別な方法を用いて周囲の骨を圧縮して、より一層インプラントがしっかりはまるようにしました。

3か月後に被せ物を入れました。(写真は撮っていないため、掲載できませんでした。)

骨を作るのは本当に大変で、痛くて腫れて、しかも時間がかかります。

できるだけ「痛み無く、早く、簡単に」をコンセプトにインプラント治療を行っています。

また、サイナスリフトをしないので、サイナスリフトの手術代(30万~40万円)を削減する事にもつながり患者さんにとってはいいことづくめだと思います。

 

年齢 性別 50代後半 女性
治療費用

インプラント本体:21万円
仮歯:1万円
接続部(アバットメント):3万円
被せ物(ジルコニア):9万円

総額34万円+税

(サイナスリフトをするとさらに30~40万円かかります)

治療期間 3か月(12週)
リスク 上顎の場合は上顎洞にインプラントが迷入してしまうという危険があります。

CTは必ず撮影した方が良いです。

下顎の場合、下顎管とよばれる神経の入った管を傷つけると、神経麻痺がおこります。
神経麻痺がおこるくらいならば、インプラントが脱落した方がまだましと考えております。

マスコミは「レントゲンを撮る歯医者は儲け主義」と一時宣伝していましたが、レントゲンを撮らない歯科治療は地盤調査をしない家屋の建設と同じです。