歯を残す、膿袋を除去する
投稿日:2016年12月1日
カテゴリ:10.歯を抜かない症例
歯の根の先が化膿して、膿袋ができた症例です。
膿が骨を溶かし、肉を突き破り出てきています。
普通はかぶせ物を外して治療をするのですが、高額なかぶせ物であったため、患者様がそれを望みませんでした。
最近の歯の根の治療では、膿袋ができる原因は根の先ではなく、かぶせ物の中にある虫歯でぐずぐずになった部分である とされています。ですから本当は外して治療した方が良いです。しかしこの治療は5年ほど前に私が行った治療であり、その時にぐずぐずの部分はかなりきっちりととっていました。
かぶせ物を外さず、歯の根の先を直接治療することになりました。
歯と同じくらいの大きさの膿袋があって、骨がなくなっていました。
根の先を切り取って、薬を詰めました。
傷口を縫い付けました。
2週間後の写真です。
傷口はかなりきれいに治りました。
昨今の根の治療では、マイクロスコープと呼ばれる顕微鏡とCT(断層撮影装置)を用います。しかし、設備だけで1500万円以上かかるので、保険治療ではできません。
当医院は 咬み合わせ の機器に関してはかなりの設備を擁しています。
しかし、マイクロスコープやCTは予算の関係で持っておりません。
そのため、歯を残したい時は上記の治療を行っています。
保険診療です。3割負担で6000円程度でした。
奥歯では 歯牙再植術 という方法で行っています。
治療費 | 6000円程度(保険診療) |
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リスク・注意点 | ・外科処置が必要となるため、負担が大きくなります。 ・治療後は歯茎の腫れ、内出血などが起こる場合があります。 |
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