小臼歯を抜かない歯科矯正治療
投稿日:2020年9月3日
カテゴリ:05.矯正(大人)の症例
中学生の男性です。歯並びを主訴として来院されました。
このような症例では多くの場合、矢印で示した第一小臼歯(4番)という歯を抜歯してスペースを作り、歯を並べていきます。
矯正治療はその考え方によって、30種類以上治療法があると私は聞いております。
どの方法が正しいというのではなく、各々に利点欠点や特徴があります。
当医院では第一小臼歯を抜歯しない矯正法の一つでMEAW法、もしくはGEAW法で治療を行なっております。
第一小臼歯を抜かない理由は、この歯が顎の関節を守っている、という考えを持っているからです。
その代わり、親知らずはたとえ中学生であったとしても抜歯します。
治療期間が短いという人もいますが、自分の感じ方としてはそれ程短くも長くもないと思います。
治療後です。
かなり凸凹の歯並びですが、歯を抜かずに並べることができました。
治療期間 | 2年8ヶ月 |
費用 |
総額約90万(税込) (55万+1.1万×32ヶ月) 兄弟や家族が治療されている場合は家族割引あり。 |
メリット・デメリット |
メリットは小臼歯を抜かないこと デメリットは口元の膨らみを引っ込めること、E-Lineより奥に口元を持ってくること。出っ歯の矯正はもちろんやっていますが、前歯を奥に大きく引っ込めることについてはあまり向いていないと思います。 審美的な好みにもよりますが、あまりにも奥に前歯を引っ込めると、高齢者のような願望になりますので、当医院ではあまり奥に引っ込めすぎないようにしています。 |
大学を卒業して約25年になりますが、長くひとところで診療をしているとどのように歯が失われていくかが見えてきます。歯並びの悪い人はたとえ虫歯や歯周病が軽度であっても、40代半ばくらいから歯が悪くなってきます。
歯並びが悪いという事は、ある特定の歯に力が余計にかかるという事です。その歯が徐々に悪くなってきて、40代半ばくらいから欠損がはじまります。
欠損した所にインプラントや入れ歯を入れても、そもそもそこに過大な力がかかって歯が無くなった場所ですので、インプラントや入れ歯がダメになったり、もしくはそこに噛み合う歯がダメになってきます。
ビッグデータの解析より、受け口の人は明らかに80歳時点で残っている歯の本数がそうでない人よりも少ないという事がわかっております。
40代の方は いまさら歯並びなんて と思わず、40代の方こそ、矯正治療をお勧めします。
40代の方はお子さんも矯正が必要な年ごろです。
当医院では家族割引を行っていますので、ご相談ください。
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