保険の被せ物で受け口を改善する(かみ合わせを考えた治療)
投稿日:2021年11月14日
カテゴリ:07.審美歯科の症例 09.咬み合せの症例 12.虫歯の症例
前歯を直してほしいと言っていらした50代男性です。
受け口には2つのタイプがあります。
1つがアントニオ猪木タイプ、もしくは志村けんのアイーンタイプです。
もう一つがクッキングパパタイプです。
このうちアントニオ猪木タイプ、もしくは志村けんのアイーンタイプは骨格に問題がある為、矯正治療をせざるを得ません。場合によっては顎の骨を削る必要もあります。
もう一つのクッキングパパタイプは、場合によっては被せ物で治せることがあります。
このタイプはかみ合わせが低いことが多く、かみ合わせを高くすることによって、自然と受け口が治ってしまう事があります。
横から見たところです。
かみ合わせの低い方はたいていの場合、犬歯と小臼歯の間、もしくは下顎前歯と犬歯の間に段差があります。
かみ合わせの高さを高くして、前歯を作ることを提案し、同意を得ました。
かみ合わせを高くすることで受け口を治し、きれいなかみ合わせに近づけました。
「矯正はしないで被せ物で歯並びを治してほしい」という訴えを年に何回か受けます。
はっきり言って必ず後悔します。数年後に入れ歯になります。今まで患者さんの望み通り被せ物で歯並びを治して感謝されたことはありません。
歯茎に植わっている歯の根の部分と、実際に見える部分とで、植立する角度が違うため、歯が折れてしまう事が非常に多いからです。
今回は低いかみ合わせの受け口:クッキングパパタイプだったのでできましたが、いつでもできるわけではありません。
年齢 性別 | 50代 男性 |
治療費用 |
約15万円(3割負担 約8,000円の被せ物が18本) |
治療期間 | 約4ヶ月 |
リスク | 虫歯が多い方は歯そのものが劣化しているので、一生持つという事はありません。 被せ物は金属ですので持ちますが、被せ物より早く歯がダメになります。 |
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